こんにちは。リエゾンエイドです。
リエゾンエイドは、心理学のメソッドを用い、企業の人事担当者とともに
職場の人間関係の課題・業務の効率化をおこなっています。
このコラムでは、人事担当者の方や管理職の方にむけて
職場の環境改善のヒントをお伝えしていきます。
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2020年3月2日のコラムで、現在の状況が東日本大震災の原発事故後と似ていると指摘しましたが、
当時もう一つ大きな問題が起こったことを覚えているでしょうか。
実は、家庭内不和や離婚が多発したのです。
多くの人にとって放射能は未知のもので、
専門家の説明を聞いても理解することも納得することも難しかったと思います。
「今現在」の影響はもちろんのこと、
この先いつまで続くのか、
軽減したり消失したりすることがあるのか
「将来的」な影響や展望が描けず、
避難指示も解除も「そこまで必要なのか」あるいは「本当に大丈夫なのか」と
不安や疑問を払拭できなかったのではないでしょうか。
しかし、「今」目に見える形で健康被害が出ていないとなると
「問題ないのではないか」「大丈夫だろう」と考え始めます。
また「早く仕事を始めて生活を立て直さなければ」という焦りも生じます。
転居や転職は容易ではないことや、
地域の復興を願う気持ちなどから地元に残る選択をする人もいれば、
避難先で仕事を探す人もいました。
一方で、保護者、とくに母親は「子どもへの影響」をとても心配します。
「今」問題がなくても悪い影響が蓄積して
「将来」大変なことが起こるのではないか、と考えるのはもっともですよね。
避難指示区域外の人や指示解除後も「子どもの安全」を第一に考え、
少しでも安心できるように「自主避難」に踏み切る人もいました。
このように様々な事情から別居する家庭が多くありました。
当初は話し合ってお互い納得したことでも、気持ちや考えは変化してきます。
また、認識のズレや考え方の相違は、放っておいて解消するものではありません。
むしろ、時間の経過とともにギャップや歪みは大きくなってしまいます。
お互い大変な生活を送る中、すれ違いやボタンの掛け違えが積み重なり、
離婚に至ってしまったのです。
さて。
いま、あなた自身はどのように現状を受け止め、考えて、行動していますか。
家族や友人、職場の仲間はどうですか。
同じような感じ方や考えでしょうか。
あるいは「違う」ことをお互いに認め合い、尊重できているでしょうか。
その前に、落ち着いて話を聴き、相手がどう考えているか理解し、受け止めたでしょうか。
まずはそこからです。
親しい間柄であればあるほど
「このくらい言わなくてもわかるはず」「伝わっているだろう」と、
安心していたり期待してしまったりするもの。
でも、「え?なんで?」とか「どうしてわかってくれないの」と
愕然としたり悲しくなったりした経験はありませんか。
イライラや不安などの感情は、
表情や態度、醸し出す雰囲気である程度伝わってしまいますが、
その理由、元となる考えは言葉にしないと相手に正しく伝わりません。
やっぱり「言わなきゃわからない」のです。
逆にいえば、相手を理解するためには、
どんな思いを抱いているのか、
どのような考えをもっているのか
聴く必要があります。
「そこを心配していたんだ」とか「そう考えたら不安になるのも無理もないな」などと気づくことができるでしょう。
もしかすると「なるほど!」とこちらの気持ちが晴れるヒントがもらえるかもしれませんよね。
人は自分と相手の考えが「違う」ことではなく、
自分の考えや気持ちを「わかってもらえない」ことにより深く傷つきます。
ましてや、否定・批判されたら心が離れていってしまいます。
もちろん、他人の気持ちや考えが100%「わかる」わけはありません。
ですが、理解しようと耳を傾け、心を砕いていることは相手に伝わり、安心や信頼につながります。
こんなときだからこそ、身近な人とゆっくり話をして、お互いへの理解や信頼を深めませんか。
もうすぐあの日から9年になります。
私たちは何を失い、何を学んだのか。
同じ過ちを繰り返しさないために、あなたができることをいま始めてください。
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