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【コラム】ハラスメントの温床になっている~「お酒はつきもの」による問題その2~

投稿日:2019-03-29 更新日:

こんにちは。リエゾンエイドです。
リエゾンエイドは、心理学のメソッドを用い、企業の人事担当者とともに
職場の人間関係の課題・業務の効率化をおこなっています。
このコラムでは、人事担当者の方や管理職の方にむけて
職場の環境改善のヒントをお伝えしていきます。

————–

こんにちは。liaison aideです。

リエゾンエイドには薬物やアルコール、ギャンブルなどの依存症の支援、治療、
犯罪の再発防止に携わっている臨床心理士がいます。
アルコールとのかかわり方についてメッセージをお伝えします。

 
職場の飲み会とハラスメントについて
コラムを書こうとしたその瞬間に、

住友商事の元社員が、OB訪問に来た就職活動中の女子大生を泥酔させ、
わいせつな行為をしたとして準強制性交などの容疑で逮捕

というニュースが流れてきました。

アルコールとセクシュアルハラスメントに関連して
また不幸な事例が発生したことが残念でなりません。

 

さて、この事件ほどのことにならなくとも
職場の「懇親会」や「歓送迎会」に「お酒はつきもの」という状況が引き起こす問題は
直接的なアルコールハラスメントの問題や健康への侵害だけにかぎりません。

~「お酒はつきもの」による問題その2~
ハラスメントの温床になっている。

先日ご紹介した「アルコールハラスメント」。
https://www.ask.or.jp/article/alcohol/アルコール関連問題を知ろう/イッキ飲み・アルハラ/アルハラの定義5項目

【参考】アルコールハラスメント(特定非営利活動法人ASKによる)
(1) 飲酒の強要
(2) イッキ飲ませ
(3) 意図的な酔いつぶし
(4) 飲まない人への配慮を欠くこと
(5) 酔ったうえでの迷惑行為

この記事は学生を想定して書かれているため、
文言や文面がピンと来ない方もいたかもしれません。
職場に置き換えて考えると、お酒を勧めるのは上司や飲める人が多く、
「アルハラ」だけでなく「パワハラ」といえます。
そして、未だに酒席でのセクハラが後を絶ちません。

 

「宴会芸」や「我が社の伝統」として若手に裸踊りをさせたり、
女性にお酌をさせたりするのがご法度なのは、いまや常識でしょう。
セクハラは、異性間だけではなく同性間でも成立します
男性社員が新入社員に裸芸を命じるのは立派なセクハラですし、
それを見世物として他の社員(男女問わず)の目に晒すのも環境型のセクハラに該当します。

当然、恋人の有無や性体験について尋ねることもセクハラです。
また、これらはパワハラの6類型のうち「個の侵害」にも相当します。

【参考】パワハラの6類型(厚生労働省「あかるい職場応援団」)

(1)身体的な攻撃      (例)殴る、蹴るなどの暴力
(2)精神的な攻撃      (例)長時間の叱責
(3)人間関係からの切り離し (例)送別会に出席させない
(4)過大な要求       (例)明らかに終わらない量の仕事をさせる
(5)過小な要求       (例)運転業務なのに草むしりだけをさせる
(6)個の侵害        (例)交際相手について執ように問う

 

手を握ったり体を触ったりするのがアウトなのは、言わずもがなでしょう。
もちろん、「酔った勢いで」とか
「泥酔して覚えていない」などの言い訳が
通用するはずがありません。
 

職場の人だから「セクハラ」で済ませてもらえるかもしれないのであって、
面識のない人に抱きついたら性犯罪です。

 

シラフのときに会社内で同じことをするでしょうか。
するわけない、そんなことはできない、というのであれば、
それは「同じ職場で働く仲間に対しての言動」としてふさわしくない行為といえます。

 

被害を受けた者がこのように言うと「かたいこと言わずに」とたしなめられる。
「ノリが悪い」「シラケる」「場の雰囲気を壊す気か」と詰められる。
あるいは、「無礼講だから」「飲みニケーションだよ」と諭される。
下手をすると「社会人の洗礼」「出世するには必要」だとか、
「上手にあしらうのが大人の女性」などと言いくるめられる。

このような経験をされた方も少なくないでしょう。

 

それぞれの企業や職場、業界の文化や風土を否定するつもりはありませんが、
「伝統」と称して妄信的に意味のないどころか害のある行為・風習が
まかり通っていないでしょうか。

 

文化や伝統は、脈々と受け継がれてきたものすべてを踏襲しているわけではありません。
時代とともに変化したり、臨機応変に変えていったりするものです。

 

平成も終わろうとしているこのタイミングで、
「職場の飲み会」における「伝統」の意味や意義、目的を再確認してはいかがでしょうか

 

純粋な交流の場なのか、部下の労いなのか、グチの吐き出しの場なのか、
普段言えない説教の場として設定しているのか。
今までの場のもち方のメリットとリスクや害を検討し、
リスクとベネフィットを勘案して当初の目的を達成するための方策を策定してみましょう。

そこにアルコールは必要ですか。

 

 

リエゾンエイドは、職場のコミュニケーションの取り方について、
業務に限らず、飲み会や日々の何気ない会話や飲み会についてもアドバイスしています。

アルコールや薬物依存の治療についてもアドバイスできる専門家がいます。
お気軽にご相談ください。

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