九州北部の豪雨災害から10日ほど経ちました。
犠牲となられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、
ご遺族の皆様にお悔やみを申し上げます。
また、被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。
いまだ行方がわからない方もおり、
ご家族や関係者のご心痛いかばかりかとご拝察いたします。
災害による危機的状況は去り、「身の安全」が確保されましたが、
あくまでも「一時的」なものであり、「安心」できる状況ではありません。
突然、日常を奪われ非常事態に放り込まれたことによる、恐怖や怒り、驚き、
悲しみなどから心身の不調が目立ち始める時期です。
また、長引く避難所生活や住居の片付けなどによる緊張や疲労も増す一方ですし、
先のみえない不安が現実感を伴って襲ってくることもあるでしょう。
災害時こころの情報支援センターや日本心理臨床学会のホームページには、
災害に遭われた方やそのご家族のこころのケアに役立つ情報が掲載されています。
また、支援者や行政担当者の方々、および学校関係者の皆様にも
参考になる資料が用意されています。
事業場の産業保健スタッフや衛生管理者、人事労務担当者の方は、
独立行政法人労働者健康福祉機構が発行している『職場における災害時のこころのケアマニュアル』をお読みになり、
ご自身の職場でいますぐできることはないか確認してみてはいかがでしょうか。
被災された方々が、これらの資料に直接アクセスすることは難しいかもしれませんし、
すべてを確認してどれがいま必要か判断する余裕はないかと思われます。
事業場の本部や支社、営業所等が被災地域外にある場合は、
そちらで必要なものを選定して被災者への支援を行うのも一案です。
ただし、外からみた印象と実態はかけ離れていることも多いですし、
被災者それぞれの事情や状況も異なります。
こまめにコミュニケーションをとって、
困りごとや支援が必要なことを丁寧に聴きとり、
提供可能なことやもの、時期などを明確に伝えるようにしましょう。
被災地、被災者にとって必要なことは、「正しい情報」と「知識」です。
周囲の方や支援者は、相手に合わせた、ほどよい距離感と適切なタイミングで、
少しでも不安を軽減できるような働きかけをするよう心がけましょう。
被災された方々が、これ以上何かを失ったり、奪われたりすることのないよう、
尊重し、寄りそっていくことが私たちみんなの務めです。
ほんのひとときでもこころが休まる、ほっとできる瞬間が訪れ、
それが少しずつ、安心や希望につながっていくことを心より願っております。
日本心理臨床学会 東北地方太平洋沖地震と心のケア
http://www.ajcp.info/heart311/
『職場における災害時のこころのケアマニュアル』(独立行政法人労働者健康福祉機構)
https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/oshirase/pdf/kokoro_no_kea.pdf