こんにちは。リエゾンエイドです。
リエゾンエイドは、心理学のメソッドを用い、企業の人事担当者とともに
職場の人間関係の課題・業務の効率化をおこなっています。
このコラムでは、人事担当者の方や管理職の方にむけて
職場の環境改善のヒントをお伝えしていきます。
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前回のコラムで「心理的安全性」についてお伝えしました。
しかし残念ながら、
自分の職場では意見を言っても聞いてもらえない、
どうせ自分の提案なんて通らない、
ダメ出しされるだけだから「信じる」ことなんてできないよ、
話がコロコロ変わって安心できない、という方も少なくないと思います。
実際に「新規事業を立ち上げろ」「斬新なアイディアを募集」と謳っていたのに、
いざ提案すると「前例がない」と却下された、という笑えない話は珍しくありません。
このようなことが繰り返されると「やってもムダ」「意味がない」と学習し、意欲を失い、提案をしないという選択に至ります。
「努力をしても報われない」と学んだ結果、無気力状態に陥ることを心理学では
「学習性無力感(学習性無気力)」といい、犬やネズミを使った実験が有名です。
他にも例をあげてみましょう。
あなたの周りにこんな方はいないでしょうか。
上司の厳しい叱責に対して最初のうちは反論していたのに、あるときから無抵抗になった。
クライアントの理不尽な要求に丁寧に説明したり長時間対応したりしていたにもかかわらず、いつの間にか淡々と応対している。
一見指導がうまくいった、あるいは折れたと映るかもしれませんが注意が必要です。
自分が努力しても状況が好転しないとき、私たちは挫折感や無力感を味わいます。
そして、そこから逃れることができないと悟ると、自ら考えて行動することを諦めるため「受け入れている」ように見えることがあるのです。
コントロールできないこと、選択肢がないこと、そして助けがないことに絶望します。
単に意欲が低下するだけではなく、自分はダメだと自責的になり、自己有用感や自己肯定感の低下にもつながります。
こころのエネルギーを奪い生きる希望を失うことすらあります。
ハラスメントに起因する自殺となれば、相当苛烈なもので周囲が気づかないはずはない、と思われるでしょう。逆に、周りの人が気にならない程度なら被害者側に問題があったのでは、と勘ぐられることすらあります。
しかし上述のとおり、なす術がないと感じて抵抗する気力を失っているために、表面的には問題がなく、苦痛を感じていることに周囲が気づいていない場合もあるのです。
素直で従順、なんでも二つ返事で引き受ける、文句も言わず淡々と働く。ありがたい存在ですが、もしかしたらこころを無にしているのかもしれません。
ともに働く人が「学習性無力感(学習性無気力)」におちいっていないか、という視点でたまに確認してみてください。
きちんと向き合って感謝の言葉や労いを伝えること。
そして、本音を言ったり愚痴を漏らしたりしてもいいということや罰せられたりマイナスに評価されたりすることはないということなども随時伝えることも必要です。
誰もが安心して働ける職場づくりをというと面倒に感じるかもしれませんが、それはあなた自身も気持ちよく過ごせる職場のはずです。誰かのためにやらされているのではなく、自分自身のためにより良い環境を作ってみませんか。
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